環境問題を無理なく、楽しく解消しているから【私がバリ島でインターンをする理由①】

私がManaに惹かれた1番の理由が、ワクワクしながら地球の問題に向き合える場所だったからです。

いま私が最も大切にしていることの一つ、それは ”ワクワクできるか”

まずはここからお話したいと思います!

環境問題を無理なく、楽しく解消しているから


今さらですが、私は環境問題に深い関心があります。
なんならそのために生きているくらい。笑
っていうと少し引かれそうだけど、あながち間違ってない…。

その問題意識の始まりにあるのは動物が大好きという単純な理由。


小さい頃は『どうぶつ奇想天外!』や『ダーウィンが来た!』などのテレビ番組を夢中で見ていました。

その中で、人間の勝手で本来の生き方を全うできない動物がいること、世界中で様々な動物が住処を追われ、絶滅の危機に瀕していることを知ります。
そんな内容の日にはいつも、悔しさから涙が堪えきれず、夕飯を食べる手が止まったものでした。
そして強い憤りとともに「なんとかしなければ…!」という気持ちを、度々抱いていました。

そんなわけで、今の農学部地域生態システム学科という進路へやって来た訳ですが。


ある時期までは結構、環境問題や社会問題に対して「~しなければならない」「~すべきだ」という、ある種の使命感や義務感のような気持ちを持っていました。

ほんとのところは今も、地球上で生きていく誰もが地球のキャパシティを考え、自分がここで生きることに責任を持つのは当然のことだし、そういう意味では地球のことを考えるのは私たちみんなにとって義務なんだと思っています。


ただ、この問題を解決するには社会全体を動かしていかなくちゃいけなくて、社会の多くの人はそんなに環境への意識というものがなくて、となるとこのアプローチはあまり有効じゃないなと思うのです。

そして、取り組む自分達だって、苦しい思いで無理していたら続かない。

だから地球や社会に良いことに、ワクワク楽しく取り組める方法を見つけていきたい!というのが、大学入学後からの目指す方向になりました。

それで『持続可能な未来に繋がるワクワクを引き出す』というのを色んなとこのプロフィールに書いてます。

 

Mana Earthly Paradiseはまさに”地球の楽園”


さて、そうした見つけたこのManaはまさに私を EXCITE =ワクワクさせるものでした


まず見た目がめっちゃおしゃれで、綺麗で、可愛くて…
レストランも映えてて、美味しくて、センスが良くて…
こんな、とっても素敵な空間でサスティナビリティを生み出していること。


エコとか環境のに優しくというと、どうも我慢や不便さなど快適とは離れていく感じがしてしまうのが今の時点では普通の感覚ですよね。


だけど、ここではそうじゃない。

どこをとっても環境や社会に配慮しているのに、無理がない。

 

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例えば、シャワーヘッドから水と空気を一緒に送り出すことで、使用する水は50%減るのに水圧は変わらないとか。

アースバッグ建築の壁が12時間かけて外気を中に通すので、昼の暑い空気は夜に、夜の冷たい空気は昼に室内に届き、冷房がなくても快適に過ごせるとか。

ここでは少ししか触れませんが、色んな工夫が凝らしてあり、無理なく環境にやさしい滞在が出来るのです。

 

ワクワクを持って、無理なく楽しく、豊かで、幸せな暮らしをすることができたら、それはきっと広がっていく。
それと一緒に「サスティナブルであるってイケてるよね、Coolだよね!」という価値観をもっと広めていきたい。

そう考えている私にとって、この場所は絶好の教材であり、コンテンツであるなと思ったのでした。


理想の裏にある課題はいったい…?

 

ここまでかなりポジティブに書いてきましたが、それだけでは終わりません。
結構意地の悪い性格なので。笑

 

理想的ではあるけれど、この構造にどこか問題はないのだろうか?
初めの費用やこの先の維持は…?
経営面での課題はどうなっているのかな?


たとえば、オープンしてからお客さんから来るフィードバックで1番多いのは蚊が多いことだそう。

たしかに私も泊まってみてそこは結構しんどかった…。
オーガニックの虫よけは置いてあったんだけど、あんまり強くなくて。

虫を寄せ付けない花を周りに植えたり、蚊帳を付けたりすることでこれから対応していくとのこと!
やっぱり使えるものの制限がある分、難しいところみたい。


だからこの中に入って、今起きている問題、またそれをどうやって解決しているのか、していくのかを知りたいと思いました。

クリティカルに見ている自分もいるし、自分も環境のこと考えているからこそ、その辺の課題を跳ねのけていきたいなという前向きな気持ちもある!


また、こうしたコンセプトを持ちながらもホテルという一つの事業を経営していかなければならない。そのソーシャルビジネスにおけるノウハウも勉強させてもらいたいです。

 

という訳で、ここが今の私&この先やりたいことにとって、この上ない学びのチャンスであること。

そして何よりも、この場所を知り、ここに来た時、心の底からワクワクが込み上げてきたこと。

これが私がインターンをすると決めた1番最初の理由でした。

 

2つ目の理由は、サスティナブル・ツーリズムという観点です。旅好きな皆さんには、ぜひ読んでもらいたい部分です。

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【ナシゴレン通信#13】ジョグジャという街に暮らして

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先週の木曜日に、約5か月暮らしたジョグジャカルタを後にしました。

「住めば都」という言葉がありますが、それだけでなく、ジョグジャは本当に住みやすい街でした。

今はインドネシアの首都・ジャカルタにいますが、嫌なところばかりが目に付く…。笑
早くもジョグジャに帰りたくなっています。


ジョグジャを発つ数日前に、インドネシア人の友達から「ジョグジャを3つの言葉で表現すると?」と面白い質問をされました。

改めていま、ジョグジャでの生活を振り返りながら、その時の私の答えを紹介したいと思います。

ジョグジャを3つの言葉で表すなら?

①Pride(誇り)


真っ先に浮かんだのが “ Pride (誇り) ”


かつての都であり、今もなおKraton (王宮) にSlutan (スルタン=王) が住み続けるこの街は、Special Region of Jogjakartaと呼ばれています。

そう呼ぶジョグジャの人々からは、そこに生まれた人も今住んでいる人も、みんなこの街にいることを誇りに思っている様子が感じられます。

ジョグジャの人々が礼儀正しく、よそ者にも親切なのは「スルタンの末裔として恥ずかしくないように振舞わなければ」という気持ちがあるからなのだとか。

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王宮近くのワヤン (人形) 工房にて

バティックガムラン音楽ワヤンクリッなど多くの伝統が人々に愛され、今も日常の中に自然と融け込んでいるのが印象的でした。

特にバティックは正装とみなされているため、大学の教授、公共交通の職員や、寮のスタッフさんもみんな仕事にバティックを着てきます
ジョグジャではワイシャツを着ている人はほとんど見かけないので、ジャカルタに来て普通のスーツ姿のサラリーマンが多くて驚きました。

日本にいたら冴えない小太りの中年おじさんも、バティックに身を包むとこれがバシッと決まるので不思議。
ある時、結婚式に呼んでもらった際には、若者からおじいさんまで、みんなよそ行きのバティックで決めていてとっても格好良かったです!

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多様な色・柄そして値段。13枚お買い上げ!

②Modest(穏やかさ)


前の話でも触れましたが、ジョグジャの人々はとても穏やかで優しい。

いつも微笑みを浮かべ、知らない人だろうが外国人だろうが、“Monggo(やあやあ / 毎度!)”と挨拶をしてくれます。

寮を出るとガードマンさんが“Sudah makan?(もうごはん食べた?)”
バスに乗れば隣のおばさんが“Mau ke mana?(どこ行くの~?”

と声を掛けてきます。

こちらが「これは何?」「あそこへ行くには…?」と尋ねると、みんな仕事をいったん止めて、10も20も教えてくれます

最初のうちはずいぶんと色々警戒しましたが、騙されたり、お金を取られたりすることは一度もなく、ただただ親切過ぎる(そしてややもすると暇過ぎる)人々に驚くばかりでした。

 

そんな性格の良さは、話し方から運転の仕方商売っ気など至る所に現れています。

UGMにはインドネシア全国から優秀な学生が来ているのですが、あるスマトラ出身(気性が激しい民族と言われている)の友達が
「こっちで1年過ごしてから故郷に帰ったら、話すのが遅くなったって言われたし、もうスマトラの道は運転できないよ~」
なんて言ってました。

そんな話は色んな友達から聞いていたけれど、いざジャカルタに来てみてよくよくわかりました。


穏やかなのは人だけでなく、気候も暑すぎず (十分暑いけど) 、もひどすぎず (十分凄いけど) 、また食べ物は甘い味付けが特徴で (これは甘すぎるのだが) 、辛いものが多いインドネシアでは多少緩和されるかなと。


地価や物価も国内で最も安いエリア
の一つで、一食100円以下からしっかり食べられます。ジャカルタやバリ、ロンボクでは2~3倍はするから参ってしまう。

 

つくづく暮らしやすい街だなぁ~と実感しました。

③Diversity(多様性)


最後に、多様性


もともとインドネシアは、多数の島・民族が歴史の中でうまく統合されて生まれた共和国です。


その中でもジョグジャは、UGMをはじめ100校以上もの大学が集まる学園都市で、全土から来る学生で溢れる街です。

加えて、ボロブドゥール遺跡&プランバナン寺院という2大世界遺産を抱え、年中国内外からの観光客が訪れます。

そのため様々なルーツを持った人達を受け入れる素地が出来ているのか、外国人留学生の私たちが不快感を抱くことはほとんどありませんでした。

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AIMS留学生でプランバナン観光

世界最大のイスラム国家でありながら、その他の宗教にも寛容で、教会や寺社が多くコミュニティに馴染んでいるのも意外でした。


またジャワ島の最大宗派であるイスラム教も、その歴史を遡るとユニークな特徴が見られます

もともとは仏教、ヒンドゥー教が浸透していたところにキリスト教が伝来し、最後にイスラム教がやってきました。一気に広がりを見せたものの、ジャワの人々はイスラム教の教えを全て受け入れた訳ではなく、土着の宗教と混ざったある種の融合的な宗教が出来上がったそうです。

そのため、アラブ諸国のイスラム教とは考え方が違ったり、ヒンドゥー教と同じ慣習があったりします。

 

また、イスラム教の中でも地域、そして人によってその信仰の濃さ(強さ)は異なり、一口に『イスラム教』と言っても、その中にまた多様性が存在するのです。

 

『受け入れられている感』


留学中、ホームシックやら日本ロスやらになることは1度もありませんでした。

もちろんそれは、ある程度東南アジア慣れしており、食事も生活環境のギャップにも困難を感じなかったからというのはあります。


けどそれ以上に、日常生活の中で度々「自分はこの街に受け入れられているんだ」と感じられたから、というのが大きい気がしています。

この『受け入れられている感』がどれだけ人の気持ちを前向きにさせるか。


地方への移住や、子供の居場所、外国人労働者など日本がいま向き合わなければいけない問題の多くに共通して、重要なことだと感じました。

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ジョグジャで学べて本当によかった!


さて、そんなわけで、沢山の素敵な出逢いに恵まれ、大変楽しく充実した留学生活を送ることが出来ました。

ジョグジャでお世話になった全ての方、そしてこの街にとっても感謝しています。ありがとう。


実は来年の2月からは、バリ島のウブドで暮らすことが決まっているのですが、詳しくはまた今度お話するとして…。
その間にまたジョグジャに遊びに行きたいなぁと思っています。


だからその日まで、

Sampai jumpa lagi!Makasih ya semoanya di Jogja!

 

21/12/19  Susie 

バリ島でトリ・ヒタ・カラナを探す旅

ジョグジャから始まり、東ジャワ~バリ島~フローレス諸島を巡った今回の旅のことを、今日から少しずつ書いていこうと思います。

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ウブド北部のテガララン・ライステラスにて

ということで、まずはバリから。

#持続可能 #地域 #環境 #観光 #SDGs ...

私が関心を持っているこうしたキーワードと深く関わる、新鮮な学びが沢山ありました!

バリ島を訪れた目的


今回バリ島を訪れた目的は主に2つ。

ひとつは、グリーンスクールを見学すること。

もうひとつは、Mana Earthly Paradiseに宿泊すること。
 

どちらも「持続可能な地球の未来をつくる」という、私の中のテーマにヒントを与えてくれるような気がしていて、ぜひ行ってみたいと思っていました。
 

”バリ島” というと、定番リゾート地というイメージがあるかもしれませんが、持続可能性サスティナビリティ(sustainability)という観点で、世界的に進んだ取り組みが行われている地域でもあります。

その一方で、観光に大きく頼った産業形態であることから、観光客に求められるバリのイメージばかり優先されて、本来の文化が失われる「バリのバリ化」や、資源の過剰消費といった問題も抱えています。
 

ということで、実際にバリにある “サスティナビリティ” の要素がどんなものなのか、自分の目で確かめてきました!

バリに根付く哲学『トリ・ヒタ・カラナ』


バリで得た気付きを語るにあたって、初めに紹介したいキーワードがあります。

それが『トリ・ヒタ・カラナ』という考え方。
 

サンスクリット語で、「トリ=3」、「ヒタ=安全・繁栄・喜び」、「カラナ=理由」という意味ですが、これは神と人(パラヒャンガン)、人と人(パウォンガン)、人と自然(パルマハン)の調和を重視する考え方でした。これによって人々は幸せに過ごし、喜びを感じることができるというのが、バリ・ヒンドゥー哲学の考えなのです。

 
という考え方で、「幸せのための3つの要因」とされています。

インドネシアは国民の89%がイスラム教徒である、世界最大のイスラム信仰国です。

私の住んでいるジャワ島・ジョグジャカルタでも多くの人がムスリムです。が、バリ島では土着の宗教と、ヒンドゥー教、仏教などが融合した独自バリ・ヒンドゥー教が浸透しています。

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バリ島でよく見かけるヒンドゥーの像

そんなバリ・ヒンドゥーに基づく『トリ・ヒタ・カラナ』の哲学(宇宙観)は、今となっては形骸化している、という部分もあるようですが、やはりバリ島の産業においても重要視されているようです。

たとえば、世界遺産。 

先ほどの引用も『世界遺産オンラインガイド』からでしたが、バリには

-タマン・アユン寺院
-バトゥール湖
-ウルン・ダヌ・バトゥール寺院
ジャティルイ村のライステラス
-プクリサン川流域のスバックの景観

という5つの世界遺産に指定されたエリアがあります。実は、これ全てまとめて「バリ州の文化的景観 : トリ・ヒタ・カラナの哲学を表現したスバック・システム」という1つの世界遺産なんです。 

 

また、冒頭に述べた「バリのバリ化」ような観光における問題が生じ、90年代以降バリでは "サステイナブルツーリズム(持続可能な観光)” という動きが高まっています。

その一つとして「トリ・ヒタ・カラナ観光賞プログラム」というホテルの表彰制度が設けられ、地域の人や文化、環境に配慮し、観光客も含めた人と自然と神の調和を重んじたホテル経営を行っているかという基準で評価されます。

実際に、今回私が訪れたグリーンスクールとMana Earthly Paradiseのどちらでも、この『トリ・ヒタ・カラナ』というコンセプトの話がありました。

 

ということで、次回からより詳しく、バリで見つけたサスティナブルな取り組みについてご紹介したいと思います!

 

グリーンスクール(Green School Bali)

《 coming soon... 》

 

Mana Earthly Paradise

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2019年9月にオープンしたばかりの注目のエコホテルです!
実際に泊まり、お話を聴いてきました。

TRI Upcycle

《 coming soon... 》

 

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またいつかはと心細し(旅人の記・後編)

ついに先週、雨が降りましたね~!

こっちの友達によるとまだ本格的な雨季ではないようですが、いよいよです。

 

日本はそろそろ寒くなってくる頃でしょうか?

季節の変わり目、体調に気をつけて無理は禁物ですね。

 

さて、今日も旅人の記・後編と題して、ここ最近の一人旅の途中で感じた日本人と欧米人の旅のスタイルの違い自分の旅のスタイルの好きなところについて書いていきます。

☆前編はこちら

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日本人が全然いない!! 

ブロモ山&イジェン山のツアーにせよ、バリ島ウブドの奥の方にせよ、フローレス諸島にせよ…

 

とにかく日本人が少ない!!

 

今まで、別に非難じゃないんだけど、でもどこかネガティブな響きを含みつつ

「日本人はいわゆる観光地をなんとなく回って、写真を撮って、綺麗なビーチでワイワイして、その土地の上っ面だけを見たらそれで満足して帰っちゃうよね。」

なんて思ってました。

 

けど、それもそうだよね。だって時間ないもん!

一般的な日本人のバリ島旅行なんて、取れて4泊5日とか。ツアーでも普通に2泊3日とかがあるくらい。

その中でウブドとクタとタナロットと…とか考えたら、ほんとに主要なところを見て回って、あとはどっかのビーチで遊んだら終わってしまう。良くて日帰りシュノーケリングツアーでレボンガン島くらい行けるかな、みたいな。

 

高い航空券代出してるんだから、何とか効率よく少しでも多くスポット回りたい。

それはよくわかる。なにより私がいつもそうでした。

 

でも、観光地で見かける欧米人って雰囲気、全然違くありませんか?

欧米人の旅のスタイル

初めに断っておくと、ここでいう欧米人っていうのがほんとに欧米出身かはわかりません。笑

適切な表現かはわからないけど、パッと見私の目にはアジア圏の人とは思えない、手足が長くて、鼻の高い皆さんのことです。

 

どう見ても観光客なんだけど、ビーチやカフェやホテルで何もせずのんびりしてらっしゃる…。どこにでもありそうな道沿いのレストランでピザとか頼んで、本読んでたりする。

 

なぜ?! もったいなすぎるじゃん!!!

 

って、思ってたんだけど、これは時間がたっぷりあるからなんだよね。

 

今回の旅の前半、ブロモ山に行くのに一緒になったフランス人カップルやアメリカ出身の女の子2人組、オランダ人のバックパッカーはみんな、4週間近くインドネシアにいると言う。

そしてその中に “ブロモ山&イジェン山ツアー” をぶち込んで、ダウンジャケットと登山靴をカバンに括り付けてやって来た。

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道中ずっと気にかけてくれたフランス人のふたり

後半のフローレス島で参加した1泊2日コモド島ツアーでは、オーストラリア人、ドイツ人、フランス人、スペイン人…まあ沢山いたんだけど、

最長は、インドネシア滞在6週間!

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コモド島ツアー。アジア人は私だけ。

やっぱりみんな国内の島を順々に回ってるみたいで、ジョグジャに寄ってる人もざっと半分いたかな。

当然フローレスに来るのにバリを経由してるのでバリと、そこにプラスしてロンボクもくっつける。

これからスラバヤに行くという人や、スマトラから来た人、そして同じくブロモ山に行ってた人・これから行く人。

 

みんなで情報交換というか、思い出を語り合いながら、それぞれの旅の話を楽しむ。

 

なんでそんなに休みが取れるのか、結局詳しいことはわからなかったんだけど…

ある人は仕事を4か月前に辞めて、そっから世界中を旅して暮らしているらしい。彼が6か月滞在のアメリカ人、推定35才。

またある人はドイツ人のおばあちゃんで、元お医者さん。もう仕事はリタイアして、これまたひとりでインドネシアへ来たみたい。

 

出身国も、年齢も、誰と来るかもばらばらだけど、なんにせよたっぷり時間があるらしい。 

 

なんかそんな彼らを見ていたら「日本人はもっと休暇取るべきだよ…」って、まだ働いてもないけど思ったよね。

少なくとも私は、あと数年、人生の夏休みである学生生活を謳歌しようと心に決めました。

 

そういえばちょうど昨日、留学生仲間のNOTEで『留学は人生のバカンスである。』っていう誰かの言葉を見て、それもすごい納得しましたっていう余談。

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仕事を辞めて自由に生きる旅人

じゃあ私はというと… 

じゃあ、そんなことを感じた私はどうやって過ごすのかという話。

 

前回のロンボクも今回も、10泊11日のひとり旅だったんですが。

なぜかというと金曜の授業を終えてからジョグジャを発ち、1週間サボって次の週末も併せることで、1限のない月曜日の朝まで時間を使えるから。

 

ただそうするとなかなか長い。

いやもうね、持たないです。体力も気力も。

 

それなのに「せっかく来たし、もうここには来られないと思うし…!」ってぎゅうぎゅうに予定を詰め込んでたから、今回のキャパオーバーに陥ってしまったんだよね。

 

フローレスからジョグジャに戻るのに、再びバリで1泊しなければならなかったのですが、実は最後の1日はずーっとホステルで過ごしました。

私としては快挙!圧倒的成長!笑

 

まあ、シンプルにクタがあんまり好みの街じゃなかったのと、ホステルにルーフトップのカフェテリアがあって居心地最高だったというのはあるけど。

昼寝して、シャワー浴びて、日本の友達と電話して、ブログ編集と学校の課題をちょこっとやって早く寝ました。バリ島で。

 

合計で4泊バリ島にいたんだけど、タナロット寺院もウルワツ寺院も行ってないし、大好きなサーフィンもせず、行く気満々だったバリサファリも辞めました。

ここには来年バリ島で働く可能性が高い、というちょっとした裏事情もあるのですが…

やり残したこと、行けなかったところがまだあるからこそ、また訪れたいと思うのだろう、って。

 

だから無理に全部詰め込まないで、帰るときに「あ~、次来た時こそ○○をしよう!!」って明るく思えばいいんだなって!

 

ということで自分の旅のスタイルが、少しずつ更新されていくような気がしています。

身の丈に合った旅を

これは以前も今も共通して、私が自分の旅のしかたで好きなところなんですが…

 

過酷なバックパック旅でもなければ、贅沢なバカンスでもない。

自分の身の丈にあった、必要十分で心地よい旅。

 

以前の【安く簡単に旅をする…】の記事にも書いたように、安く旅をする工夫は色々としています。

しがない大学生があちこち出掛けるには、節約も必要。

夜は安宿やゲストハウスに泊まり、食事はローカル食堂を使う。けど、せっかく来ているのだから、そこでしかできない経験には迷わずお金を使うし、高級スパや超人気レストランに行くこともある。

 

そのバランスはきっと人それぞれでけど、多すぎず、少なすぎず。

 

これはちょうど私が求める暮らし方と同じです。

自分も、周りの人も環境も、無理がなく、無駄がない。

身の丈に合った、必要十分で心地よい暮らし。

 

結局、旅と人生の本質が似ているように感じるのは、旅人気質だからなのかなぁ。

なんてことも思いました。

旅人の記、終わりに

そんな訳で、この2か月は月の半分ほど旅行をしていました。

そして日常も、ジョグジャという異国の地で5か月の仮住まい。

 

ふと頭の中に『おくのほそ道』の冒頭の一説が浮かんで、この記事の前編のタイトルにしました。

日々旅にして、旅を栖とす。

小学生の時、兄の中学の宿題だった暗唱を一緒になって覚えながら、そんな生き方に漠然と憧れを抱いていたような気がします。

一方で心配性の両親のもと、成人するまではなかなか外に出してもらえず、こんな風に飛び回ってるのはここ数年の話なのですが。笑

 

また後編のタイトルを決めようと、おくのほそ道を読んでみると

弥生も末の七日、あけぼのの空朧々として、月は有明にて光をさまれるものから、不二の峰かすかに見えて、上野・谷中の花の梢またいつかはと心細し

 

むつまじきかぎりは宵よりつどひて舟に乗りて送る。千住といふ所にて舟を上がれば、前途三千里の思ひ胸にふさがりて、幻のちまたに離別の涙をそそぐ

 

行く春や鳥なき魚の目は涙

 

これを矢立の初めとして行く道なほ進まず。人々は途中に立ち並びて、後ろ影の見ゆるまではと見送るなるべし。

 と続きます。(参照:奥の細道 現代語訳|マナペディア

 

芭蕉ほどの旅人でも日常を離れ、長い旅に出ることに心細さを感じ、友との別れに涙を流し、足取りが重くなることがあるのかとびっくりしました。し、安心しました。

 

だからまあ、時々不安になりながらでも、旅を続けてていいのかなぁって。

 

あとは同じような価値観を持って一緒に旅をしてくれる仲間がもっとほしいなぁ。曽良みたいな。

なんてことも思ったりしたので、誰か声かけて!

 

 

まあ、雨季も始まる11月は少し遠出は控えて、地に足つけた生活をしようかなと思います。

次の旅の計画を考えて、うずうずしながら!

 

日々旅にして旅を栖とす(旅人の記・前編)

1週間前に、10泊11日の一人旅を終えてジョグジャに帰ってきました。

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Flores諸島は Padar Island にて

土曜の朝に電車に乗り、セントラルジャワからイーストジャワへ8時間。明朝、ブロモ山に登ってから東端の港までミニバスで移動し、フェリーでバリ島へ。さらに東へ800㎞飛んでフローレス島に渡り、念願のコモドドラゴンを見るなどしてきました。

 

ちょうど先週の月曜朝にジョグジャに戻り、空港から急いで寮に帰って、荷物だけおいてダッシュで授業へ。

そこから実験レポート3本提出、突然のデータ修正→レポート出し直し、日本の大学への月次報告、馬術部の全体行事、そして昨日はバディとSoloへお出かけ…

と、バタバタしているうちに1週間経ってしまいました。

 

1週間早いものだなぁ。

けどこれだけやってまだ1週間か…。

不思議な感覚。まあどっちでもいいや!1日1日丁寧に生きるだけですね。

 

詳しい旅の記録はまた改めて書くとして、今日はこの11日間の旅と先月のロンボク一人旅の道中で感じた、「旅」に関して思うことをなんとなく書こうと思います。

なぜ旅をするのか

実は今回、初めて旅行中に「もう嫌だ、帰りたい」と思ってしまいました。

色々とトラブルがあったり、体力的に厳しかったり、インプットが多すぎて考えることが沢山あったりして、バリ島のど真ん中で「なんで苦しい思いして旅してんだろう…」っていうネガティブモードに陥ってしまい。てかまあシンプルに疲れてしまった。

 

以前【安く簡単に旅をする…】の記事でも書きましたが、旅行に行くために日頃からそれなりに我慢、というか努力をしています。

 

日本にいた頃は高時給バイトを掛け持って、授業前にひと働きしてから学校行ってたし。

朝早くてもお弁当を作って、おしゃカフェには寄らず、むやみに飲み会にも行かず。

たくさん情報収集をして、ベストな計画を練り、移動や宿泊など抑えられるとこはコストを抑えて体力でカバーする。

 

まあそれも、無理に我慢してというよりは、その匙加減を楽しんでるとこあるし、今の自分の価値観では日常の楽しみとかディズニーでの非日常よりも、旅先での経験の方が「やりたい!」の気持ちが大きいから、好きでそうしてるんだけど。

 

ただ今回は、予想外のアクシデントとか体調とかが組み合わさって、そのバランスがとり切れなかった。それで浮かんだのが「なんで私は旅をするんだろう?」という問いだった。

結局、いつも “出逢い”

そして出た答えは “新しい出逢いがあるから”

なんか、なんだいつものやつだって思ったけどね。笑

 

人はもう言わずもがな。

私の、人生の中で一番大きな要素。

 

それから景色や生き物。

これは自然として括れるのかもしれない。 やっぱり私の人生の、こっちはより頭で考えた時の自分のテーマとしている部分というか、原動力の根っこにあるもの。

 

そして文化。言語や音楽、芸術、風習、考え方…。

知的好奇心を絶えずくすぐってくれる、旅のスパイス的な要素。

 

これらすべてを含んだ環境の中に置かれた、自分。

過去の経験や出逢った人々、訪れた場所。そんな記憶と未来への志向とが、今、その経っている場所で混ざり合うような感覚。

そういう時に起こる自分の中での閃き=新しい自分との出逢い、みたいな。

 

旅に出るといつも、そこには新しい人、風景、気持ちとの出逢いがある。

いまはそれを知っているから、出かけたくなるんだなぁ。

 

 

そしてまた、出逢いに導かれて次の旅が始まる。

ちょっと気取りすぎた表現だけど、ほんとにそうで!

 

たとえばこないだのロンボクは、せっちゃんがいなかったらやっぱり行かなかったと思う。あの休みのタイミングでロンボク行きを決めたのは、そこで新たな挑戦をしている仲間がいたから。「一体どんな人たちといて、どんな食事を食べて、どんな生活をしているんだろう?」って思ったから、会いに行くことにした。

 

今回のフローレスもそう。

大学の後輩・李帆から「コモド島が来年には封鎖されちゃうから行きたいんですよ!」って言われたのがフローレスについて調べたきっかけ。

その後こっちに来て出逢った馬術部の友達が、「すごく遠いけど、この島は本当に美しいよ」って言って教えてくれたのがパダール島とラブアンバジョーという地名。

「いやぁ…これはさすがに遠い…」

と思ったけど、後からコモド島に行く玄関となるのがラブアンバジョーだということが判明。コモド島とパダール島を回る現地ツアーがあるとわかり、思い切ってフローレス島に渡ることに。

 

バリに寄った目的だったGreen Schoolも志奈さんとの出逢いで繋がりが出来たし、お話を伺ったMana Earthly Paradiseでもまた新しい出逢いが紡がれた。

 

だから、やめられない。

ひとつ旅を終えて帰るときには「次はどこへ行こう」っていう、ワクワクが胸の中に広がっている。

終わらない旅

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そんなことをつらつら考えていたクタビーチ

だからなんというか、「○○という理由で旅をしている」というよりか、なんか旅をせざるを得ないというか、気づいたら旅をしているというか…。

 

自発的で能動的な行動というより(いや、間違いなくそうなんだけど)、もう呼吸のように無意識に旅をしているような。旅することが生きることのような、そんなもんなのかもしれんなって、結論に至りました。

 

言葉にしてみるとどうも、くさすぎるというか、しっくりこないんだけど。

まず「旅」とか「旅人」という響きがもう poetic になっちゃうんだけど。

でも、たぶん旅人はみんなこの感覚分かるんだと思うなー。

 

 

そういう訳で、ここしばらくひとり黙々と “旅” について考えていて、まだ色々あるからまた今度それも書こうっと。

欧米人と日本人の違いとか、旅のスタイルのこととか。

 

行き場のなかった旅に関する考察をやっと言葉に落とし込んだけど…

こんなこと考えて意味があるのかね?

 

まあ、物事の意味を考えるほど意味のないことはないし、何事にも意味はあるのでよしとする。

 

ジョグジャ発・お得な現地ツアーの見つけ方【在住者が徹底解説!】

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画像引用:Borobudur Sunrise and Dieng Plateau Tour|civitatis

 

ジョグジャ周辺には、世界遺産のボロブドゥール&プランバナン寺院をはじめ、日帰りで回れる観光スポットが沢山あります!

 

ただ、自力で回るのは少し大変なので車のチャーターやツアーへの参加が一般的です。

その際、【安く簡単に旅をする…】の記事でも書きましたが、日本の大手旅行代理店のツアーはかなり割高です。

 

街中の現地ツアー会社では前日でも予約が出来ますし、ホテルへの送迎込みでお得なツアーが沢山あるので、そちらがおすすめ!

現地ツアーの予約方法や内容について紹介します。

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現地ツアー会社はどこにある?

ジョグジャの中心地・マリオボロ通りのすぐそばにツアー会社が集まるエリアがあります。

マリオボロから一本入った「ソスロウィジャヤン通り(Jalan Sosrowijayan)」という道沿いで、安宿やローカルなレストランが多い通りです。

 

ジョグジャカルタ駅側から入ったら、ホテル・グランドインナマリオボロを通り過ぎた先、KFCの手前で右に曲がります。

 

青い通りがマリオボロ、黄色い通りがソスロウィジャヤン通りです。

 

黄色いマーカーをつけているのがツアー会社ですが、他にも沢山あります。表にツアーのメニューを掲げて、呼び込みをしているのですぐわかります!

ぶっちゃけどこも変わりませんが、私は赤いマーカーのKARTIKA TREKKINGをよく使っています。

ツアーの内容は?

正直、どこもそんなに変わりません。

というか、当日同じ車に集約されることも多いので、結局どれも同じです!

 

紙の料金表を置いてあるところが多いので、まずはそれをもらいつつ、細かい時程や割引してくれるかを聞いてみましょう。

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KARTIKA TREKKINGの料金表

メインはボロブドゥール遺跡とプランバナン寺院の世界遺産を巡るツアー、それからジャワ島東端にあるブロモ山・イジェン山の火山を登るトレッキングツアーで、他に近郊のディエン高原ジョンブラン洞窟への日帰りツアーがあります。
 

予約の仕方と注意点!

予約はその場でいついつにこのツアーに行きたいと言えば、すぐ受け付けてくれます。

多くの場合、前日でも予約ができるのが良い所です! 

 

但し、参加者の少ないツアーの場合、最少人数が集まらないと直前になってキャンセルされることもあります!

その場合、人数分余計に支払って一人でも催行してもらうか、諦めるかになってしまうので、予約時に「この日にちで確実にツアーは行われる?」と確認しておきましょう。

 

車で行くツアーでは、ジョグジャ市内のホテルへは送迎が含まれていることが多いです。ピックアップの有無や時間・場所を確認しましょう。

 

その場でツアーを決めかねている場合や、他のお店と比較をしたい場合などはWhatsAppを使ってあとから予約することもできます。

 

参考までにいつも使うところのWAの番号です~↓

・KARTIKA TREKKING

WA : +62 813-9075-8596

HP : https://kartikatrekking.blogspot.com/ 

口頭でのやり取りより落ち着いて話が出来る、と思う方はそちらもありです!

ただ、旅行会社のおじさん達は文字を打つより話す方が好きな傾向があるようなので(気がする…)WAでメッセージを送っても電話してくることも多いです。笑

 

いずれの場合も、よくわからないことやおかしいなと思うことがあれば、なるべくはやくに、できればお金を払う前にきちんと確認するようにしましょう!

基本的にはジョグジャの人たちは良心的で、また店を構えて商売をしている以上信頼も大切なので悪徳ということはないです。

 

ただ、自分の責任で必要な部分はしっかり押さえ、楽しい観光にしてください~!

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ツアーに参加して訪れたブロモ山のサンライズ

(参考) ジョグジャのおすすめホテル

ジョグジャ市内観光に適した、ロケーション&コスパの良いホテルを在住者の視点でピックアップしました!

ホテル選びの参考にしてください :)

サンテ コミューン (Sante Commune Yogyakarta)

ザ パッカー ロッジ ジョグジャカルタ (The Packer Lodge Yogyakarta)

ペンドポ アンダリ ホームステイ (Pendopo Andari Homestay)

 

出版社: ダイヤモンド・ビッグ社; 改訂第23版 (2018/7/5)