旅人としてサスティナブル・ツーリズムを考えなければ…【私がバリ島でインターンをする理由②】

1つ目の理由は、環境問題を無理なく、楽しく解消しているからでした。

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2つ目の理由は、サスティナブル・ツーリズムへの関心が高まっていたから


私自身、旅は大好き。
それ無しでは生きていけない。

でも自分が旅をすることで、観光という産業の裏で、色んな問題が起きている。

なんとなくそれに気付いてはいたけれど、もっと真剣に考えなければいけないなと思い始めたのです。

観光は、光とともに影を与える


私が初めて「観光」というものを勉強領域の中で考えるようになったのは、大学2年の時、地域社会システム計画学という講義を受けた時でした。


農学部で観光のこととかやるんだ?!
と思う人もいるかもしれませんが、農学って実はめちゃめちゃ守備範囲が広いんです。

農業をベースに成り立ってきた人々の暮らし、コミュニティとしての営み、その集合体である社会のこと。そんなものもうちの学科では扱います。


で、その講義の一環で長野県にある中山間地域の集落に調査に行くことになったんですね。

長野県は飯田市、その一番南端にある秘境・遠山郷。
東京から車で6時間かけてようやく辿り着くそこは、いわゆる限界集落。

抱える課題も少なくない一方で、豊かな自然と個性溢れる人の繋がり、ユニークな取り組みが沢山あり、めちゃめちゃ面白い地域なのですが…。今回、そこは置いといて。

他の多くの過疎化地域でも共通ですが、高齢化や人口流出、コミュニティの維持や伝統の継承のためにはなんとか関わってくれる人を増やさないといけない。

もちろん移住という形はベストですが、他にも関係人口、交流人口、ファン作りなどが注目されています。

 

そうなったとき、その入り口となるのは「観光」です。

だけど、一過性のブームや一度きりの思い出としてではなく、もっと深くその地域に触れられる形態でなければ、持続性がない

一方で受け入れる側の負担や、ソトから来た人とナカの人の衝突や軋轢も考慮しなければいけません。

ふるさとワーホリ、移住体験、多拠点生活、インバウンドなどなど。

今までよりも広義の「観光」が生まれ、可能性を持った解決策になると同時に課題も含んでおり、「観光って面白くて難しい!でもこれから絶対に重要な分野だ!」と思ったのでした。

 

サスティナブル・ツーリズムとは


そこで出てくるのが "サスティナブル・ツーリズム" という概念。
直訳すると "持続可能な観光"

実はこれも初めて聞いたのは大学の講義で、その名も『サスティナブル・ツーリズム論』。前にも何度か書いている「バリのバリ化」の問題を知ったのも、この講義の中でした。


文化の問題は少し複雑ですが、もっと単純に資源の問題はどんな観光地でもあるでしょう。

例えばバリでは、現地の住民400万人に対して、年間1400万人の観光客が訪れます。
観光客の一人当たりの水の使用量は、現地の人の10倍以上。
排出するゴミの量は、現地の人の5倍。

彼らが沢山お金を落としていくので、多くのバリ人は気にしませんが、これが圧倒的に歪んだ構造であるのは誰の目にも明らかですよね。

 

日常を離れ、時間とお金を払って実現したせっかくの旅行。贅沢な気分になるのもよくわかります。

だけど、部屋は掃除してもらえるから散らかし放題。
シャワーもエアコンも気にせずガンガン使う。
歯ブラシやかみそりは1回使ってそれっきりポイ。

ホテルに泊まっていると、まるで王様にでもなった気分で過ごしていませんか?


白状しましょう。私がそうでした。
普段だったらもうちょっと配慮出来ることも、旅先に行くと考えなくなっていた…。

いいじゃん、その分お金払ってんだから。旅先でまでそんなやっかいなこと考えたくないよ!

別にやめろとは言いませんが、全然素敵じゃないな、人として、と思っちゃいました。

 

そんな私ですが、どうしても反論できないことがあります。それは飛行機。

グレタさんが飛行機を乗らないという姿勢を取っているように、飛行機の利用は温暖化を加速させます。
ヨーロッパを中心に「飛び恥」という言葉も生まれているんだとか…。

 

去年かな?私の愛用するSkyscannerの中で、検索結果をCO2排出量の少ないフライト順で表示する機能が出来ました。

とはいえ経済面との兼ね合いや、そもそもどれ使っても悪影響はあるよねっていう…。

それでも旅はやめられないから

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私は、自分が旅人であると自負しています。
環境に悪いからといって旅することはやめられない。

というか何度も言うように、環境に配慮することって、環境に負荷を与えることは全部やらないってもんじゃなくて、無駄はなくすけど、必要なことはやり方を考えて上手にやろうっていうことだと思うし。


でも、じゃあその旅がただその土地にあるものを消費するだけの旅ではなくて、地球や地域や人に配慮した、もっと持続可能なものになったらいいと思う。

ひとりの旅人として、まず自分はそうしていきたい。


その上で、特に観光というのはお金に余裕がある人の、余暇行動だから。他の分野よりも少しハードにアプローチしてもいいんじゃないかと思う。

税金を乗せるとか、与えている負荷の分もお金を払うとか、アメニティの禁止など業界として規制を設けるとか。

 

去年、途上国インドネシアを外国人という立場で旅して回った経験などから、そんなことを考えるようになったので、エコホテルというサスティナブル・ツーリズムの現場で働くのはいいかなと思ったのでした!


ということで、2つ目の理由はサスティナブル・ツーリズムを考えなければと思ったからでした!

 
3つ目の理由は環境系学生としてのキャリア設計に関する話です。

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